人気の絶頂を現在進行形で維持しています。人気の理由は何と言っても「乳酸菌」の存在。腸を整える働きで、下痢や便秘を改善したり、免疫力を向上させ(腸内で多くの免疫がつくられる為)、ダイエットの効率もUPすると考えられています。
乳酸菌のような健康に良いとされる生きた微生物は「プロバイオティクス」と呼ばれています。実はこの乳酸菌を含むプロバイオティクスについて、アメリカの食品医薬品局(FDA)は、健康上の問題の予防や治療での承認を行っていません。効果があるなら活用するべきなのに、活用されていない…プロバイオティクス食品の代表でありダイエットの定番食でもある「ヨーグルト」についても、信じられているような効果が無いのでしょうか?
プロバイオティクスの科学的根拠は研究中
科学的根拠を突き止めようと、以下のような研究や調査が進められています。
・感染症による下痢などの消化管障害、抗生物質関連の下痢、消化器疾患(過敏性腸症候群、炎症性腸疾患など)
・アトピー性皮膚炎(湿疹)、アレルギー性鼻炎(花粉症)などのアレルギー疾患
・虫歯、歯周病、およびその他の口腔の健康上の問題
・幼児の仙痛
・肝臓病
・風邪
・超低出生体重児の壊死性腸炎の予防
中でも消化器官については感染症や抗生物質による“下痢の予防”や“過敏性腸症候群の症状改善”に効果のあるプロバイオティクスが実際に見つかっています。でも、さらなる調査が必要な段階で実用レベルには至っていません。
乳酸菌の効果を感じない!はある意味正しい
ダイエットのためにヨーグルトを毎日食べているのに、効果を全く感じない方は多いのではないでしょうか?実は乳酸菌には多くの種類があり、乳酸菌であれば何でも良いという訳にはいきません。ある程度の効果が認められた乳酸菌はいくつかあるでしょう。しかし、どの程度摂取しなければならないか、誰にとって効果的なのかすら分からないのが現状です。
相性の良いヨーグルトと出会う
ダイエットにヨーグルトを活用するのであれば、自分にとってどの乳酸菌が相性が良いのか探す必要があります。何日かおきに違うヨーグルトを試してみたり、量を変えてみるのも良いかもしれません。きっと長い旅路になると思われますが、効果のあるヨーグルトさえ知っておけば、腸内へ“ただのオヤツ”ではなく、“ギフト”を贈ることができるようになります。
副作用について
プロバイオティクスが安全なのかどうかは健康状態によって変わってきます。
重篤な医学上の問題をかかえている患者にとっては危険で、感染症などの重度の副作用と関連しているとする報告書も実際にあるそうです。具体的に副作用の可能性が高い人は重病の患者、手術歴のある患者、重症の幼児、免疫システムが弱っている患者などです。この他、妊婦を含む、なんらかの治療をしている方や健康状態に不安がある方も気をつける必要があります。
一方、健康な人にとっては安全とされています。副作用があったといてもオナラが出るくらいのもの。ただし健康な人に対しての詳細な研究があまりされていないので、これも確かでは無かったりします。
例えば国立補完統合衛生センター(NCCIH)の助成する研究である種の乳酸桿菌属(Lactobacillus)が65歳以上の健康成人において安全であるようであることが認められましたが、すべてのプロバイオティクスがこの年齢層の人に安全であるとは言い切れないのです。
とはいえ、乳酸桿菌属やビフィドバクテリウム属の安全性への研究は比較的多くされているそうなので、市販されているヨーグルトについて恐れる必要は無さそうです。
参照:厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』「統合医療」情報発信サイト┃経口プロバイオティクス