トレーニング中でも周囲の“音”は気になるはずです。急に話しかけられた時、踏切の音、アナウンスの声…。「音楽を聴きながらトレーニングに集中したいけれど、集中するためには周囲の音を拾っておきたい」そんなジレンマを抱える方は案外多いものです。近頃はノイズキャンセリングに逆行した周囲の音を拾うタイプのイヤホンが存在するくらいです。
耳を塞がない骨伝導ヘッドホン
2019年12月1日に行われた「第14回湘南国際マラソン」の出店ブースで面白いものを見つけました。骨伝導ヘッドホンAeropex(エアロペクス)です。骨伝導なので耳を塞がないですし、耳裏に引っ掛けるタイプなので汗や雨で濡れた時の不快感も大分軽減されます。何より街RANが格段に安全になります。
AfterShok社(アフターショックス)の骨伝導ワイヤレスヘッドホンAeropex(エアロペクス)は2019年現在第6世です。正直知らなかったのですが、クラウドファンディングで14日間で2600%以上の出資を集めたり、グッドデザイン2019、VGP 2020を受賞するなど、ヘッドホン業界の注目アイテムなのだそうです。
他のワイヤレスイヤホンと同様にBluetoothでスマートフォン、PC、Mac、iPadなどと接続してオーディオを楽しむことができます。
防水防塵
水深1mで30分の水没にも耐えられます!泳げはしませんが、汗や雨くらいなら問題無いように作られています。
ただ、スイミング中に音楽を聴きたい方もいるかと思います。そんな方向けに泳げるタイプの骨伝導ワイヤレスヘッドホンXtrainerz(エックストレーナース)も存在します。エックストレーナースはオーディオプレーヤー機能を搭載しているのでスマートフォン等との接続も不要なのだとか。
骨伝導は耳に悪くないの?
ここで気になるのは骨伝導の安全性です。世界保健機関(WHO)は2019年2月に世界の若者(12~35歳)の半数近くに当たる11億人がマートフォンなどの普及により大音量で音楽を聴く習慣が広まり、難聴になる危険性があると警鐘を鳴らしました。WHOの示した安全目安は大人で音量80デシベル、子供で75デシベルを1週間に40時間まで。
骨伝導は頭の骨に振動を加えることで音を聴くことができる仕組みです。空気の振動ではないものの、骨の振動を耳の器官“蝸牛(かぎゅう)”に伝える訳ですから「骨伝導だから大音量で音楽を聴いても問題ない」という事にはなりません。骨伝導でも音量や視聴時間には注意するべきです。
ただし、人混みや駅のホームなど喧噪や騒音に骨伝導の振動は影響されにくく、聞き取りやすい為に音量を過度に上げることが無くなります。難聴の予防としては有効なのでは、と考えられています。
健康的で安全なトレーニング
せっかく、心も体も健康的になり得るトレーニングなのですから、ヘッドホンにも気を使いたいですね。耳への意識が高まる中、周囲の音を聞くことで不便やリスクを、骨伝導で難聴のリスクを軽減させる音楽の楽しみかたが注目を集めています。