腸内細菌叢(そう)をDNA解析するサービスを展開する株式会社サイキンソーが、20~60代の男女約1,500名分の腸内細菌叢データを集計し、その傾向を分析した結果、なんと日本人の4人に1人が大腸劣化を引き起こしていることが分かりました。ダイエットにも効果的な腸活が大人気ですが、その一方で日本人の大腸は危機的な状況にあるようです。
大腸劣化とは、腸内細菌の構成バランスが崩れ、大腸本来の機能が衰えてしまった状態のことを言います。判定は「A」の最も良い~「E」までの5段階評価です。腸内フローラのバランスが乱れている傾向にあるD、E判定をあわせると、約30%もの人に大腸劣化がみられます。
判定から大腸劣化は女性よりも男性に多く、臓器の衰えが生じ始める40歳代以降と、意外にも20歳代の若年層も劣化傾向にあることが分かりました。劣化を引き起こす原因は加齢のほか偏った食生活や睡眠不足・ストレスなどで悪玉菌が優勢になった為だと考えられています。
大腸は脳、肌、免疫力、生活習慣系、神経系、消化器系などの様々な臓器や機能と疾患に密接な関りを持っています。腸内環境を整えることで、美肌やダイエットに効果があるだけではなく、将来的な病気のリスクも回避にもつながります。
腸内環境改善のカギは「短鎖脂肪酸」
では、いったいどのように腸内環境を整えていけば良いのでしょうか?帝京平成大学 健康メディカル学部 健康栄養学科 松井 輝明(まつい てるあき)教授は以下のように述べています。
「大腸の劣化を予防・改善する鍵を握る物質として今注目を集めているのが、腸内細菌がつくりだす「短鎖脂肪酸」です。」
短鎖脂肪酸には大腸内を酸性に保って悪玉菌の働きを抑えたり、脂肪が過剰に蓄積されるのを防ぐ働きがあります。 ダイエットでは“ 痩せ菌”なんて呼ばれ方をされることも。
「短鎖脂肪酸」食品
大腸まで到達して短鎖脂肪酸を生み出す腸内細菌のエサとなるのは腸活でおなじみの水溶性食物繊維、レジスタントスターチ、発酵食品です。
水溶性食物繊維
・大麦、オート麦
・ごぼうなどの根菜、オクラ
・海藻
・アボカド、キウイなどの果物
レジスタントスターチ
・米、大麦
・インゲン豆
・イモ類
・シリアル
発酵食品
・味噌、しょうゆ、酢
・納豆
・ぬか漬け
・ヨーグルト
2003年以降、腸疾患の中で大腸がんは女性の部位別死亡率で第1位になるなど、最も病気になりやすい臓器の1つと言われています。しっかりケアすることで健康維持に繋がる上にダイエットにも効果絶大です。是非お腹に優しい食生活を取り入れてみてくださいね!
■自分の腸内細菌叢を把握する、腸内フローラ検査キット
『MyKinso(マイキンソー)』
「Mykinso」は、少量の便を採取して送るだけで、DNA解析による腸内フローラ分析が受けられる検査キットです。個人で購入して、web上のマイページから結果を確認できる「Mykinso Personal」と、導入医療機関を通して受ける「Mykinso Pro」の2種類があります。
■株式会社サイキンソー概要
会社設立 : 2014年11月19日
事業内容 : 人体の腸内細菌叢をDNA解析・評価してセルフケアに貢献するサービス提供
所在地 : 東京都渋谷区代々木1-36-1 オダカビル2階
代表取締役 : 沢井 悠(さわい ゆう)
共同研究先 : 理化学研究所、大阪大学微生物病研究所
URL : https://cykinso.co.jp/