世界で初めて乳酸菌が睡眠の質を改善する効果があることを実証したのは、
ちょっと意外ですが、あのビールの サッポロホールディングス株式会社です。1995年に大麦由来の乳酸菌「SBL88乳酸菌」を発見し、研究を重ねた結果新たに「睡眠の質改善効果」を発見しました。ダイエットや筋トレに欠かせない良質な睡眠。これが気軽に手に入る時代がやってきたのでしょうか?
■寝ないと「太る」快眠は「痩せる」
睡眠が不足するとホルモンのバランスが崩れて空腹感が増し、満腹感が鈍化します。また睡眠中に行われる胃腸の活動時間が短いと、これに伴いエネルギーの消費も不十分となり、更に代謝も上がりにくくなってしまいます。ホルモンバランスや胃腸を整え、効率よく脂肪を燃焼させる為には質のいい睡眠が不可欠です。睡眠ダイエットというものがあるくらい、快眠はダイエットの重要課題なのです。
■乳酸菌で快眠の根拠
2019年3月19日に公開された「Lactbacillus brevis SBC8803(SBL88乳酸菌)摂取による睡眠の質改善効果―ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験―」によると、試験内容を全く知らない、睡眠の質に不満を感じている健常な日本人の成人男女220名を対象に試験を行いました。その内容は、ランダムで外観・味などは同じ“何の効果も無い食品”と“SBL88乳酸菌入り食品”を4週間連続摂取してもらうというものです。
その結果、“何の効果も無い食品”郡より“SBL88乳酸菌入り食品”を摂取し続けた郡の方が起床時の眠気改善自覚や起床時に感じる一時的な疲労感の回復、睡眠の質改善効果を示すことを確認したとのこと。
2012年にもマウスで実験しています。マウスに睡眠障害になるストレス負荷を与え活動量を測定した結果、SBL88乳酸菌を摂取していないマウスは、マウスの睡眠時間である昼に活動量が上がり活動時間帯(夜)に活動量が下がったのに対し、SBL88乳酸菌を摂取したマウスは活動時間帯の活動量の低下が抑制されていました。
つまり、これはストレス状態や睡眠障害の改善効果があるぞ!という結果になったのです。
■SBL88乳酸菌の効果
今のところ発見されているSBL88乳酸菌の効果は以下のとおり。
・お肌の潤い効果
皮膚のバリア性を向上(経皮水分蒸散量を低減)
・整腸作用
便秘と下痢に効果があり、善玉菌の割合が増加。
・肝機能改善効果
アルコール代謝改善が認められ、中性脂肪改善も期待されています。
・免疫バランスを整える
花粉症やアトピー性皮膚炎の症状軽減
・生活リズム改善
ストレス耐性の向上と睡眠改善効果
■ヨーグルトより優秀かも?
乳酸菌は整腸作用だけをとっても、ダイエットに大変効果的です。ホットヨーグルトダイエットが一時期流行しましたが、これも乳酸菌が生き残るギリギリの温度にあたためてお腹を整えるというものでした。
しかし、SBL88乳酸菌はヨーグルトと全く違う乳酸菌です。植物性乳酸菌なので過酷な環境でも生存できる強い耐性があり、酸やアルコール、乾燥や低栄養の環境下においても生き残ることができます。既にSBL88乳酸菌入りの商品は様々ありますが、注目したいのはお味噌です。調味料で乳酸菌が摂取できると考えると、日常的にお手軽に続けられそうですね。
今後は2月に設立したサッポロウエルネスラボ株式会社という健康食品の会社から商品開発が進められる見込みだそうで、きっと快眠が当たり前の時代がやって来るに違いない!そんな期待が高まります。