書店チェーンの三洋堂ホールディングスが格安フィットネスジムを2020年3月期に5~7店出店すると日本経済新聞が6月1日付けで報じました。 三洋堂のフィットネス事業は以前より行われていましたが、今回はバローホールディングス傘下、アクトスのフランチャイズチェーン店として「アクトスWill G」ブランドで展開されます。
「アクトスWill G」は筋トレと有酸素運動がメイン。シャワーなどの水回り設備、複雑なトレーニング機器を置かないことで運営費を抑え、会員料金は税抜き月2700円ほど。買い物ついでの利用など日常使い用のジムとしてショッピングセンターなどを中心に店舗を増やしています。
一方の三洋堂は中部地区を中心に約80店の大型書店を運営しています。多層階の店舗が多く、1店あたりの売り場面積は平均1300平方メートルほど。書籍販売やCD・DVDレンタルの売り場を1階に集約するなどして、フィットネスジムのスペースを確保していく予定です。
三洋堂の主力は書籍販売やレンタルですが、電子書籍や映画ネット配信などデジタル化の波に押され苦戦を強いられています。フィットネスを導入した店舗の収益力はおおむね上がっているそうですが、予てより導入費用がかさんでいるのではと懸念されていました。導入費用が低く抑えられ、また幅広い層からの集客が見込める格安フィットネスの投入で事業強化への期待が高まります。
三洋堂全店舗にフィットネスジムが入るという訳では無いようで、例えば名古屋市の店舗は6月にドラッグストアが入居するそうです。将来的には本屋、ドラッグストア、フィットネスジムが一同に揃う三洋堂店舗が現れるかもしれませんね。