個室型24時間フィットネスジム「ハコジム」が、大阪、福岡への店舗拡大を公表したのは2019年2月15日のことです。予約を入れることでジムスペースを貸切にでき、人目を気にせずトレーニングに集中できる仕組みが利用者に広く受け入れられました。広島市八丁堀に1店舗目をオープンしてから9ヶ月、250人の会員を抱えるまでに成長し19年3月の売上高成長率を200%超と想定する程の人気ぶりです。2022年までに40店舗まで増やす見込みで、2025年までの全国展開も視野に入れているそうです。
ハコジムはフリーウエイト専門のジムです。個室にはバーベルとダンベルが並び、2台のマシンとマット、バランスボールがあるだけの至ってシンプルな作りです。一般的なジムには必ずある、バイクやランニングマシーンは存在しません。利用の15分前まで予約ができ、オプションでパーソナルトレーナーとのマンツーマントレーニングを選択することも可能です。
料金は入会金6,000円(税抜)、月会費3,800円、パーソナルトレーニング2,980円(税抜)/1時間。駅から徒歩3分などの好立地にありながら低価格で展開できるのは、空室が続くビルの1室でも開業できるコンパクトな設備が一因です。低価格は売りの一つで「1日あたりおよそ缶コーヒー1杯分の料金で通える」とハコジムも太鼓判を押しています。
どういう訳か、日本では個室が人気です。飲食店でも個室予約に拘る人は少なくないですし、一人でカラオケを楽しむヒトカラ、個室ラーメンの一蘭なんかは毎日長い行列をつくっています。気を使わず、誰にも煩わされない空間は不変的な人気があるようです。そんな国民性も関係するのかも知れませんが、集中が必要なウェイトトレーニングでのニーズは特に高いと見えて、予約が取りにくい事態を避ける為に、まずは年内に9店舗を広島市でオープンが予定されています。。
これまで、個室があるジムも存在しましたが、全てが個室というのは全く新しい営業形態と言えるでしょう。今後、個室ジムがジムのスタンダードに仲間入りするかもしれませんね。
株式会社ハコジムの創業は2017年5月、中四国地方初のMBAプログラムである県立広島大学 大学院経営管理研究科の第一期卒業生である永田秀晶氏が、同大学院の卒業生として初めて設立したベンチャーです。2018年7月2日に広島市中区八丁堀にハコジム八丁堀店をオープンし、これに加え「広島駅前店」「向洋店」の3店舗を展開しています。2019年2月15日には株式会社広島ベンチャーキャピタルと株式会社ドーガン・ベータを引受先とする総額5,500万円の第三者割当増資を実施し、現在は全国展開に向けたシステム開発、人材獲得、店舗サービスの充実が行われています。
参照:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000035507.html