体質改善 2019.07.27

運動をして「平均寿命」と【健康寿命】のギャップを少なくしましょう!

「平均寿命」と【健康寿命】のギャップとは

平均寿命と健康寿命の差は、男性で約9年間、女性で約12年間も存在します。つまりこの期間は、健康上に何らかの問題が発生し、行動に制限が発生する期間です。

性別平均寿命健康寿命制限のある期間
男性80.21歳71.19歳9.02年間
女性86.61歳74.21歳12.4年間

※平均寿命:厚生労働省「平成25年簡易生命表」/健康寿命:厚生労働省「平成25年簡易生命表」「平成25年人口動態統計」「平成25年国民生活基礎調査」、総務省「平成25年推移人口」を参考に作成

ギャップを少なくするには

認知症・脳血管疾患・心疾患・骨折・関節疾患などの疾病により、要支援・要介護状態になるリスクが急増しますので、まずは要支援・要介護状態にならない予防を心がけることが大切です。

心がける4のポイント!

①:身体活動量を増加させる

まず初めに、①はこの後の「②:メタボ予防」「③:ロコモ予防」に通ずるところがあります。また、ケガをしてしまうとマイナス効果になってしまいますので、決して無理な運動は行わないようにして下さい。

活発に運動することは、病気予防につながる!

1年間の平均中強度活動時間(分/日)と1年間の平均歩数(歩数/日)の関係性

活動時間平均歩数予防できるもの
5分/日4,000歩/日うつ病
7.55,000認知症・心疾患・脳卒中
157,000骨粗鬆症・がん
208,000高血圧・糖尿病
301,0000メタボリックシンドローム

中強度の運動とは、参考までに「速歩き」「犬の散歩」「山歩き」程度の運動です。心拍数で図る方がより正確で、下記が計算式です。

①安静時心拍数を計測する
※朝、目覚めた状態で起き上がる前に計測した1分間の心拍数

②最大心拍数を計算で推定する。
220-年齢=最大心拍数

③中強度の運動時の心拍数計算をする。
(②-①)×50%+①=1分間の中強度運動時の推定心拍数

運動前に健康状態をチェック

足腰の痛みが強いはいいいえ
熱があるはいいいえ
体がだるいはいいいえ
吐き気、気分が悪いはいいいえ
頭痛、めまいがするはいいいえ
耳鳴りがするはいいいえ
過労気味で体調が悪いはいいいえ
睡眠不足で体調が悪いはいいいえ
食欲がないはいいいえ
二日酔いで体調が悪いはいいいえ
下痢や便秘をして腹痛があるはいいいえ
少し動いただだけで、息切れ、動悸がするはいいいえ
咳やたんが出て、風邪気味であるはいいいえ
胸が痛いはいいいえ
熱中症警報が出ているはいいいえ

「はい」に一つでも○が付いた場合は、今日の運動は中止してください。すべて「いいえ」の場合は無理のない範囲で運動に取り組んでください。

②:メタボ予防

メタボリックシンドローム自体には痛みや自覚症状はありませんが、様々な疾病の発症リスクを高めてしまいます。

また、メタボは単なる肥満ではありません、内蔵の周りに脂肪が蓄積し、脂質異常・高血圧・高血糖などのリスクが重複している状態です。

メタボの判断基準

腹囲が【男性:85cm以上】【女性:90cm以上】で尚且つ下記の項目に2つ以上該当することが判断基準です。

■脂質異常・・・「中性脂肪値:150mg/dl以上」「HDLコレステロール:40mg/dl以上」

■高血圧・・・「最高血圧:130mmHg以上/最低血圧:85mmHg以上」

■高血糖・・・「空腹時血糖:110mg/dl以上」

予防・改善の為にできること

食生活の改善と運動を同時並行で行うことで、エネルギー摂取と消費のバランスを見直し、食生活の改善で必要な筋肉を落としてしまうことを防ぐことができます。オススメの運動は「有酸素運動」で特にプールでの運動は水圧が血流をサポートしてくれますのでオススメです。

③:ロコモ予防

ロコモとはロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略称です。骨や関節、筋肉などの運動器の衰えが原因で「立つ」「歩く」といった移動機能が低下している状態のことをいいます。

全国で予備群も含めると約4700万人、70歳以上では95%以上の人が当てはまると言われています。

ロコモセルフチェック

下肢の筋力・歩幅・生活状況でロコモの危険度を判定します。

方法①
10、20、30、40cmの高さの台を用意する。40cmの台に両腕を組んで座る。反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持する。

方法②
両脚ができたら、片脚を上げて反動をつけずに立ち上がり3秒間保持する。

両足と左右片脚も立ち上がりが行えたら10cmずつ低い台で同じことを行い、左右とも片脚で立ち上がれた最も低い台を、測定結果とする。

片脚40cmができなかったら、10cmずつ低い台に移り両脚でテストをする。両脚で立ち上がれた最も低い台を、測定結果とする。

※測定は正確に行う必要がありますできそうもないと感じたら中止してください、無理をしてケガをしないようにしましょう、痛みが起きそうな場合は中止してください、反動をつけると後ろに倒れるおそれがあります。

判断基準

■どちらかの片脚で40cmの高さから立ち上がれない
【ロコモ度1】※筋力やバランスが落ちてきています。トレーニングを行うことをオススメします。

■両脚で20cmの高さから立ち上がれない
【ロコモ度2】※自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。特に痛みを伴う場合は、整形外科など専門医への受診をしましょう。

④:認知症予防

認知症は、いったん獲得した知的機能が低下し続け、複数の認知機能障害のため、社会的生活を送ることが難しくなる病気です。認知症の種類や進行、性格や環境や心理状態などにより様々な症状があらわれます。代表例は記憶障害・うつ状態・不安・幻覚やせん妄などが挙げられます。

運動で脳の神経を成長させる

運動をすると、脳の神経を成長させるたんぱく質が多く分泌され、脳の海馬の維持・肥大に効果をもたらします。脳を使いながら運動することで、脳の血液量も増えることで、このたんぱく質もより多く分泌されて神経細胞が活性化しやすくなると考えられています。

コグニサイズで認知症予防

運動効果を高めるため、少しの時間でも良いので、できるだけ毎日の習慣化することが大切です。

■基本ステップ運動

・両足で立って、1から順に数字を数え「3の倍数」で手を叩く

・1で右足を右へ→2で右足を戻す→3で左足を左へ→4で左足を戻す→繰り返し
これをリズムよくステップをしましょう。

上記2つを合わせて行う。

1で右足を右へ→2で右足を戻す→3で左足を左へ(3の倍数なので手を叩く)→4で左足を戻す→5で右足を右へ→6で右足を戻す(3の倍数なので手を叩く)→繰り返し

運動だけでなく、青魚や野菜・果物などの抗酸化作用の高い食材などを意識して摂取するように食生活を見直してみたり、社会活動(地域ボランティア・町内会の模様しものなど)や趣味や習い事に参加することで人との交流を増やすことでも認知症を予防できます。

参考:健康日本21 運動で未来をつくる!健康寿命をのばすために
http://www.health-net.or.jp/syuppan/leaflet/pdf/undou_mirai.pdf

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