厚生労働省によると、スロートレーニングは軽い負荷でも効果的に筋力を増強させることが可能な超効率的トレーニングです。一般的には、大きな筋肥大・筋力増強効果を得るのに必要な負荷は、1回あげることができる最大の重量(1RM)の65%程度以上(65%1RM)とれています。
しかし、スロートレーニングでは50%1RMの負荷で80%1RMの負荷を用いた通常速度のトレーニングと同等の筋肥大・筋力増強効果を得られるのです。自重トレーニングであっても目に見える成果を得られるのです。
ポイントは力を入れっぱなしにすること
のんびりとトレーニング動作をすれば良い訳ではありません。鍛えたい筋肉はギュっと力を入れて、緩めることなく行いましょう。どうしても難しい場合は、何もない所で椅子に座ったポーズを続ける「空気椅子」をイメージしてみると分かりやすくなります。また、鍛えたい筋肉に直接触れて、力が入っているか確かめるのも良いでしょう。
個人的にはスロトレ派です。だからといって、スロトレが最も効果的なトレーニングだとは言いませんが、一生涯トレーニングや運動を続けられる身体の基礎をつくり、スタイルのキープにも役立ってくれることは確実です。それは、どんな体型の方でも、子供でも高齢者でも安全に行えるトレーニングである為です。
マスト・スロートレーニングは「スクワット」
新しいトレーニングで膝や腰を痛めてしまったことはありませんか?私はフラフープダイエットを試して膝を痛めたことがあります。
トレーニングの基礎となる足腰を日頃から鍛えておくことで、新しいトレーニングや運動を始める時のリスクを軽減できます。下半身全体を鍛えることが可能なスクワットは、しゃがみ込み・立ち上がりを各3~5秒程かけて行うのがポイントです。
椅子スクワット
最も安全なスクワットと言われているのが「椅子スクワット」です。運動不足な方や高齢者の最初のトレーニングとして最適です。実践方法は簡単で、椅子から立ち上がって座る動作を繰り返すだけですが、しっかり足腰を鍛えることができます。
スクワットをどんどん深く
海外のフィットネス動画でよく見かけるのは、かなり深くしゃがみ込むスクワット(フルスクワット)です。何故こんなに深く行うのかというと、しゃがみ込みから立ち上がり動作に移行する切り返し動作の中で、瞬間的に加わる強い力「劇力」が働く為、また可動域が大きい程に筋肉肥大の効果が高い為です。
スクワットに慣れてきたらスクワットをどんどん深くすることで更なる効率化や見た目の変化を追求できます。
その一方で、フォームをキープすることが難しくなるため、足腰を痛めてしまうリスクが生じやすくなりがち。とは言え、フォームにこだわり過ぎても可動域を拡大しているだけで、筋トレになっていないケースもあります。
スロートレーニングの、筋肉の動きを確認しながら行える利点を活かし、鏡の前で行うなど、どんなに慣れても1回1回の確認を怠らないようにしましょう。
ぺったんこなお腹「ドローイング」
引き締まったお腹をキープしたいなら、もっとも手軽なスロートレーニングはドローイングです。これはお腹をギュっと凹ませた状態をキープし続けるトレーニングです。歩行中、イスに座った時、寝転がった時と、日常動作によってさまざまな角度から鍛えることができます。
3日程続ければ、力を抜いてもペッタンコな状態をキープできるようになりますが、その変わり、数日ドローイングを怠れば元通りに…。トレーニングで他の腹筋運動を行いつつ、日常でドローイングを行うのが賢い選択です。